私にも言わせて   

郵政民営化で国民は?
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 昨年の十月から小泉元総理の宿願だった郵政民営化がスタートした。 
民営化のメリットが強調されたのは記憶に新しい。
○ 国民に大きな利益をもたらす
○ 窓口サービスが良質で、安い料金で可能になり、国民の利便性が最大限に向上する
○ 郵政公社に対する見えない国民負担が最小化され・・・などなど
昨年、身内に不幸があり実家の岩手に帰っていた時のこと
どうしても京都に急ぎの封書を送る必要があり、住宅地の中の郵便局の前の赤いポストに投函し、ふとポストの横の収集時間を見て驚いた。午後三時の一回しか収集に来ないのである。三時を過ぎていたので翌日の収集になり、明後日にはなんとか間にあうかと思いきや、京都に届いたのは投函して四日後のことだった。東北と言っても、新幹線も止まる、市になっている街である。どこでも収集回数が減ったみたいだ
今どきの宅急便より質が悪い。
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もう一つ。
今年は喪中はがきで我が家は家族の分を合わせると、数百枚と数が多いので、料金別納にしてもらおうと、京都の中央郵便局へ持って行った。「何枚ですか?枚数をここに書いて、向こうの机でこのスタンプを押してから、この用紙で申請してください」「エッ!自分で一枚ずつ押すのですか」「ハイ、お願いします」。
私は、局の機械に入れれば、自動的に枚数を数え、スタンプが押されて出てくるシステムがあるものと勝手に思っていた。
何でも機械化のこのご時世に人間の手で一枚ずつ・・
なんとも時代遅れの作業に嫌気がさす。窓口を見ると、中央と言うだけに窓口が多い。しかし待っているお客の数も多い。
その割にはどうも窓口の流れがスムーズではない。手際よく、きびきびとした態度が感じられない。どの窓口もサービス精神が感じられない。極めて事務的だ。
アルバイトが多いとは聞いてはいたが・・
待っている人も気が長い。私は仕方がないと片付けるほどお人好しではない。

私にも言わせて_c0072993_23441528.jpgまた、先日知り合いの方に、五千円のお供えを現金封筒に入れ、お悔やみの言葉を一筆添えて送った。送料五百十円也。へえ中身の一割以上?確か、ちょっと前には二、三百円だったのに、値上げしている・
 これだけのことからも、民営化のメリットはどこに行った?と言いたくなる
そして、とっぷりと日も暮れた夕食時間帯に、
「郵便局です、小包を持ってきました」と配達の方の声がした、「ご苦労さまです」と言いながら、こんな時間まで?
これは我々国民だけが不便になった話ではないのではないかと感じたのである。
ひょっとして、この民営化は職員にも、メリットはあったのか?と素朴な疑問が・・
少なくてもここ、二、三ヶ月で頻繁に郵便局に足を運んだ、決してあら捜しをしたわけでもない。
私には、簡易保険百二十兆億円の行方がどうの、郵政米営化とか、郵政公社は社保庁の二の舞か、などと騒ぎ立てている話には興味もない。
難しい話はわかりません。ただ単純に便利で、安全で、安く、今までの様に気楽に利用できる郵便局であって欲しいだけのことなのです。
なんだか、民営化、民営化と熱狂的に進められ、また、これからもどんどん、官から民へ移行するこの政策は果たして国民にとって喜ばしいことだろうか?
安易に賛美してしまっていいのだろうか。
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# by taizann | 2008-01-05 23:59 | エッセー